仮想マシンでLinux版のGIMXを使ってみました

初音ミク Project DIVA F 専用ミニコンをGIMXでPS4につないでみました
では、普段使いのWindowsマシンにGIMXをインストールして使用していましたが、余計なものが入っていない、まっさらな環境の方が良いんじゃないか。とか、Linux版ならBluetoothでPS4に接続できて、ケーブル周りもスッキリするんじゃないか。とか考えていたらやってみたくなったので、とりあえず仮想マシンにLinuxをインストールして試してみました。

環境について

VMware Workstation Playerで作成した仮想マシンに、Linux Mintをインストールしました。(Oracle VM VirtualBoxも試したのですが、仮想マシンがUSB機器を認識してくれず諦めました…)
使用した環境の詳細は以下。

  • Bluetoothドングル…Amazonで買った格安のやつ。

    WikiのBluetoothドングルリストを見ると、CSR8510搭載のものが推奨されています。
  • 仮想マシンソフト…VMware Workstation 14.0.0 Player
  • Linuxディストリビューション…Linux Mint 18.2‌

VMware Workstation Playerのインストール

仮想マシンソフトのVMware Workstation Playerをインストールします。

  1. VMwareの公式サイトから、Windows用のインストーラーをダウンロードします。
  2. インストーラーを起動します。
  3. 拡張キーボードドライバは、よく分からなければインストールしないで大丈夫です。
  4. このあたりはお好みで。
  5. この画面が表示されたら、VMware Workstation Playerのインストールは完了です。

Linux Mintのインストール

VMware Workstation Playerで仮想マシンを作成して、Linux Mintをインストールします。

ダウンロード

Linux Mintの公式サイトからISOイメージをダウンロードします。
EDITIONが4つあり、GIMXを使う分にはどれでも良いと思いますが、ユーザーガイドには分からなければMATEエディションを選んでね、と書いてあるので、ここでは「MATE 64bit版」をダウンロードします。

仮想マシン作成

  1. VMware Workstation Playerを起動します。
  2. 初回起動の場合この画面が表示されるので、「非営利目的で …」を選択して「続行」を押します。
  3. 「新規仮想マシンの作成」を押します。
  4. 「インストーラー ディスク イメージ ファイル」にチェックを入れて、「参照」から先ほどダウンロードしたLinux MintのISOイメージを選択します。
  5. Linux MintのUbuntu派生ディストリビューションなので、ゲスト OSは「Linux」、バージョンは「Ubuntu 64 ビット」を選択します。
  6. 仮想マシンの名前はお好みで。場所は仮想ディスクが保存されるので、空き容量があるドライブを選択します。
  7. ディスク最大サイズと仮想ディスクの設定は、デフォルトのままで大丈夫です。
  8. 「ハードウェアをカスタマイズ」を押します。
  9. 「USBコントローラ」を選択して、「すべての USB 入力デバイスを表示する」にチェックを入れます。
  10. 「閉じる」→「完了」を押すと、仮想マシンが追加されます。

インストール

  1. 作成した仮想マシンを選択して、「仮想マシンの再生」を押します。
  2. VMware Toolsをダウンロードするか聞かれますが、GIMXを使うのには不要なので、後で通知するにしておきます。(Player→管理→VMware Toolsのインストールでいつでも追加できます)
  3. 「Install Linux Mint」をダブルクリックします。
  4. 「日本語」(リストの一番下)を選択して、「続ける」を押します。
  5. ここのチェックは、GIMXしか使用しないのであれば不要なので、外しておきます。
  6. 「ディスクを削除してLinux Mintをインストール」を選択して、「インストール」を押します。
  7. 「続ける」を押します。
  8. 住んでいる場所を入力します。特に理由がなければ「Tokyo」のままで大丈夫です。
  9. キーボードレイアウトを選択します。よく分からなければデフォルトのままで。
  10. 名前、ユーザー名、パスワードを入力します。パスワードは後で何度も入力することになるので、控えておいてください。ログインごとにパスワードを入力するのが面倒であれば、自動的にログインするを選択します。
  11. インストールが始まります。結構時間がかかるので、しばらく待ちます。
  12. インストールが完了したら、「今すぐ再起動する」を押します。
  13. press ENTERと表示されたら、Enterキーを押します。
  14. Welcome Screenが表示されたら、Linux Mintのインストールは完了です。

スクリーンセーバーの解除

デフォルト設定では、スクリーンセーバーが起動するとロックがかかり、解除にパスワード入力が必要になります。わずらわしいのでスクリーンセーバーが起動しないようにしておきます。

  1. Menuを開き、検索ボックスに「screen」と入力します。
  2. 「スクリーンセーバー」を押すと、設定画面が起動します。
  3. 「アイドル状態になったらスクリーンセーバーを起動する」のチェックを外します。

パッケージの更新

  1. 画面下部のパネルから「端末」を起動します。
  2. 「sudo apt-get update」コマンドを実行します。パスワードはLinux Mintのインストール時に設定したものを入力します。
  3. 「sudo apt-get upgrade」コマンドを実行します。
    途中で「続行しますか? [Y/n]」と表示されたら、「Y」を入力します。
  4. done. と表示されたら、パッケージの更新は完了です。

GIMXのインストール

GIMXソフトウェアのインストールを行います。

  1. 画面下部のパネルから「Firefox」を起動します。
  2. GIMXの公式サイト(https://blog.gimx.fr/)にアクセスします。
  3. Downloadページに行きます。
  4. 「gimx_x.x-x_amd64.deb」をダウンロードします。
  5. ダウンロードディレクトリを開き、ダウンロードしたファイルをダブルクリックします。
  6. パッケージインストーラーが起動するので、「パッケージをインストール」を押します。
  7. パスワードはLinux Mintのインストール時に設定したものを入力します。
  8. インストール完了と表示されたら、GIMXのインストールは完了です。
  9. 確認のため、Menuを開き、検索ボックスに「gimx」と入力します。正常にインストールできていれば、「Gimx-xxxxx」が3つ表示されます。アイコンを右クリックして、デスクトップかパネルに追加しておくと、起動しやすくなります。

コンフィグを作成

GIMXのコンフィグを作成します。ここではお試しで、PS3用コントローラーのコンフィグを作成します。

  1. コントローラーをPCに接続します。
  2. Player→取外し可能デバイス→コントローラー(ここではHori USB Input Device)→接続(ホストから切断)を選択します。
  3. Gimx-configを起動します。
  4. ボタンを割り当てていきます。手順はWindows版と同じなので、ここでは省略します。詳しくは以下の記事を参照してください。
    初音ミク Project DIVA F 専用ミニコンをGIMXでPS4につないでみました
  5. 設定が終わったら、File→Save As…を選択してコンフィグを保存します。

    これでコンフィグの作成が完了しました。

GIMXを使用する

準備が整ったので、GIMXを使用してPS4を操作してみます。

  1. Dualshock4でPS4が操作可能な状態にしておきます。
  2. PCにDualshock4、GIMXアダプタを接続します。
  3. Player→取外し可能デバイスで、Dualshock4とGIMXアダプタを接続します。
  4. Gimx-launcherを起動します。
  5. Gimx-launcherを以下のように設定します。
    Output…DIY USB
    Port…ttyUSB0
    Input…Physical devices
    Config…作成したコンフィグ(ここではHORI PAD3 WIRELESS.xml)
    Grab mouse…チェックを外す
  6. 「Start」を押すと、コンソールが起動します。
  7. PSボタンを押すと、PS4でコントローラーが使用できるようになります。

使ってみた所感

余計なアプリを入れていないとはいえ、仮想マシンなので多少遅延があるだろうと思っていたのですが、ホストマシンで動かしたときと変わらず、体感できる遅延はありませんでした。古いノートPCあたりにLinuxをインストールしてGIMX専用機にすれば、使い勝手が良くなりそうです。

Bluetoothで接続…できない!?

せっかくLinuxにGIMXをインストールしたので、Bluetoothでの接続も試したのですが、結構がんばったのに結局うまくいきませんでした。一応試した手順とかを残しておきます。

  1. GIMXアダプタのファームウェアをBluetooth接続用のものに書き換える。
    WikiのPS4のページにあるEMUPS4PAIRING.7z)
  2. PS4とDualshock4をペアリングする。
  3. PCにDualshock4、GIMXアダプタ、Bluetoothドングルを接続する。
  4. Player→取外し可能デバイスで、Dualshock4とGIMXアダプタを接続する。
  5. PS4を本体のスイッチで起動する。
  6. Gimx-launcherを起動する。
  7. Outputを「Bluetooth / PS4」に設定する。
    新しくペアリングするか聞かれるので、はい。
  8. Bluetoothドングルの選択画面が表示されるので「OK」。
  9. 接続対象の選択画面が表示されるので「OK」。
  10. メッセージに従い、GIMXアダプタをPS4に接続。数秒待ち、再度PCに接続して「OK」。
  11. ペアリング完了。
  12. Dualshock4をPCから外す。
  13. Configを選択し「Start」。
  14. Bluetoothを停止して良いか聞かれるので「はい」。
  15. パスワードを聞かれるので、入力。
  16. コンソールが起動する。


有線ならこの状態でコントローラーのPSボタンを押せば、PS4を操作できるようになるのですが、Bluetooth接続の場合は全く反応しませんでした。そもそもコンソールにUnknownとかUnexpectedが出ている時点で怪しい。ほかのコントローラーを試したり、ファームウェアを書き直しても変わらなかったので、BTドングルかGIMXのバージョンあたりが問題なのかなーと思っています。
今のところ有線の環境で不満はないので、深追いは止めておきます。

参考

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA